ミヤマスミレ類 地上茎なし

フイリシハイスミレ (斑入紫背菫)

撮影地:長野県中部 (2013.5.5)
 関東ではとても少ない斑入りですが長野県ではとても多く生育しています。 この個体は花弁が細いタイプです。
生育地 本州、四国、九州に分布。 照葉樹、落葉樹の明るい山林や丘陵地や尾根沿いに生育する。 近畿以東の東日本でも生育するが点在する程度で多くない。
斑入りのものはさらに分布域は隔離的。関東では著しく少ないが長野以西では比較的多く見つかっている。
開花時期 3月下旬〜5月頃上旬頃
草  丈 3〜8pくらい
花の状態 花色淡紅紫色〜濃紅紫色。花色や花弁には変異がある。
花形直径1.5p前後。花弁は変種のマキノスミレより丸みがある。
側弁側弁の毛は無い。 極希に僅かに毛が見られる物もある。
距 細長い。毛はない。
萼片紫色を帯びる
葉の状態 葉形葉は長さ2〜5p。長卵形〜披針形。葉は斜め上から水平になる。(マキノはほぼ垂直)。葉の状態の変異は特に多彩。
両面とも毛はない。
葉表濃緑色〜暗緑色。光沢あるものからない物まである。
葉裏濃い紫色を帯びる。
托葉
備   考  葉の表面の脈に沿って白い斑が入ります。それ以外の部位は通常のシハイスミレと同じですが、やはりフイリでも葉や花色の変異は 多彩です。
 
 関東での自生地はとても少ないので長野県のとある山まで遠征しました。ここにはフイリシハイ以外にマキノスミレもあり、その交雑種と思われる 個体も数多くとても悩ましいと同時に興味深いエリアでした。
 

花のアップ

淡い紅紫色が基本色だと思いますので近い物を採用しました。側弁には毛がありません。距は淡紫色を帯び長め。
葉の状態

葉の表裏ですが、少し形態の違う物を並べてみました。同じポイントでも違いが出ます。それにしても、斑入り葉は綺麗ですね。

フイリシハイスミレいろいろ

撮影:2013.5.5 長野県中部。 花弁が広いタイプ。

撮影:2013.5.5 長野県中部。 花弁の中心部に赤紫色が入るタイプ。

撮影:2013.5.5 長野県中部。 こちらはかなり白っぽい花ですね。